トップページ > 静岡才能人 >一級建築士・色彩心理診断士“栗山恵さん
‐女性の建築士さんって珍しいですよね。この道に入ったのはどうしてですか?
そうですね。
曽祖父が瓦葺き職人、祖父と父が宮大工という建築一家の娘でしたので、私自身も建築家の道に進みました。
でも、本当は染め物をやりたかったんですよ!だから元々「色」には興味があったんだと思います。
今は妻であり二児の母でもあるので、住まいに対して女性の感性を活かす事を心がけています。
‐建築士でありながら妻であり母であるというのは女性にとって心強いですね。
そう言って頂けるとうれしいです。施主様の奥様にとっては、私が妻であり母であるので、話が通りやすいというお言葉を頂くことが多々あります。「そうそう!分かってくれる?」「そんな便利なことが出来るの?」と。
実体験に基づいていますから、生活動線にしても、家事や育児がどれだけしやすいか?家族の心と身体がやすらぐためには?ということを常に考えてヒアリングとご提案をしています。
‐色彩心理を設計に取り入れたきっかけを教えてください。
建築と色は切っても切り離せない関係がありますよね。
壁、屋根、床、クロス、カーテンなどの色を決めなければなりませんから。でも、ただ施主様の好きな色をチョイスしてもコーディネートというかバランスが取れなくなることもありますし、そもそも誰の好きな色?ということにもなります。
ありがちな「広く見えるから白」「カッコイイから黒」というのも違うかな?と。カラーコーディネートの資格も取りましたが、もっと深く、色を取り入れる「意味」を考えたかったのと、その家でいつまでもご家族が笑顔でいられるように何か方法はないかな?と思っている時に色彩心理学に出会ったんです。
もともと心理学や潜在意識に興味があったので、色が心に関係するのなら、家族の気持ちを汲み取って家づくりに活かすことができたら、と思ったのがきっかけです。
‐色と心は本当に関係しているんですか?
はい。例えば、「青い色の中では食欲が落ちる」とか聞いたことありませんか?
他にも「今日はこの色の服は着たくない」とか、携帯を選ぶときなど「何かこの色に惹かれるな」とかあると思うんです。妊娠や出産をした女性が急にピンクが好きになったり。
もともとの好きな色とか似合う色っていうのはあると思うのですが、その時々で自分の中で流行る色ってあると思うんです。それはその時々の自分の気持ちを反映しているんですね。
逆に選ばない色って言うのは、その色の中に足りない要素のヒントがあるものなんですよ。