トップページ > 静岡才能人 > ガラス工芸家“寺田光晴さん”
‐ガラス工芸家として活躍されていますが、この道に進まれたきっかけは何ですか?
実を言うと、大学(多摩美術大学)に入るまでは、ガラス工芸の世界はまったく知りませんでしたし、興味もほとんどありませんでした。
たまたま、学内展で先輩方の作品を校内で見る機会があって、ガラスの持つ素材の美しさ、特にその色にとても衝撃を受けて、興味を持ちはじめたのが、きっかけですね。
いままでに出会ってきた、どんな素材よりも鮮やかな色だと思いましたから。
‐その出会いを機に、一気にこの世界に進まれたのですね。
そうですね。入学した学科がクラフトデザインを学ぶところだったのですが、2年次に金属もしくはガラスのいずれかのコース選択をしなくてはならなかったのです。もちろんガラスを選びました。その後も、ガラスに対する興味が衰えることはありませんでしたね。
卒業後は、長野県にあるあづみ野ガラス工房で、地元の静岡に戻ってきてからは、豊田町新造形創造館で研鑽を積んできました。最初から最後までの行程を自身で仕上げることができる工芸作家となって、現在、個人工房を持つに至ります。
‐少し、話は遡りますが、アート関係に興味を持ち始めたのは、いつ頃ですか?
小学生の頃から、美術、図工が大好きでしたね。コンクールで賞状をもらったりしたことが、とても嬉しかったことを今でもはっきりと覚えています。
子供ながらに、手間をかけた分だけ、そのまま評価されることが嬉しくて、やりがいを感じていたのだと思いますよ。(笑)
その後、本格的にやりたいと思ったのは高校1年の時で、進路をある程度決めなくてはならない時期に、どうせなら一番好きなことをやってみよう!と単純に思ったんです。思いついたら、即行動、すぐに美術予備校にも通いました。